カカオの2050年問題ってご存じですか?
いくつかの要因からカカオが2050年頃に取れなくなってしまうのでは・・・という問題です。
その原因は、栽培可能環境の変化です。
カカオは北緯20度~南緯20度の間のカカオベルトと呼ばれる地帯で栽培されていて、生産国の1位・2位は、コートジボワール・ガーナです。カカオの生育条件は厳しくて、平均気温27℃以上、湿度が70%~100%、降雨量が年間2000mm以上等に合致する必要があります。
現在、地球温暖化により、正解平均気温があがると、これまで適正だった場所も条件が崩れて、栽培が出来なくなるであろうとされています。
またチョコレートはこれから需要の拡大が予想されています。
現在80億人の人口は2050年頃に97億人程度まで増えます。おおよそ17億人増える事になるので、需給バランスが大きく崩れる事になります。
そんなカカオ問題を救済するソリューションが、代替チョコレートです。
アメリカにあるVoyage Foodsが提供しています。
つい数日前の記事では、米国政府から2500万ドルの融資を受けました。
ブドウの種子、ヒマワリのタンパク質、 RSPO 認証の パーム油、シアカーネル油をベースにチョコレートのようなプロダクトを作ります。この代替チョコレートは、通常のチョコレートよりもCO2排出量が80%程度削減、水の使用量が99%削減されるそうです。
チョコレートの代替製品として価値だけでなく、CO2排出量削減と水の使用量削減にも貢献するという価値を持っています。
本来は代替食品があったから良かった・・・という事よりも、そもそもの原因である地球温暖化の対応をしていくべきだと思いますが、一方で、今後起こるであろう未来が見えつつあるので、その時の社会問題に対応したソリューションはありがたいです。
チョコレートを作る側のビジネスでなくても、チョコレートを使う側のビジネスをしている企業は、この未来予想と代替ソリューションを知っておく事で、先手先手で、商品開発が出来るのではないかと思います。
投稿者プロフィール
- 外資系大手コンサルティングファームにて経営・IT・業務に関するコンサルティングを行い、生命保険会社にて経営企画部長を従事、Fintechベンチャー起業・経営を経て、「サステナビリティを1歩でも前進させたい」というパーパスを具現化すべくCircular Economy Thinking合同会社を起業。これまで培った経営コンサルティング経験、起業経験・経営経験を活かし、Circular Economy実践の為の活動を行っている。他にもCXコンサルティングやエグゼクティブコーチングも行う。
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