修理っていうと、一度傷がついたり、欠けたり、壊れたり。
劣化したものを元に戻す。
でも一度劣化しているので機能的な価値は元に戻っても、金銭的価値は落ちる・・・というのが一般的な修理の印象です。

そう考えると、金継ぎってホントスゴイ。

金継ぎ(きんつぎ)〜日本古来の技法とその魅力とは | コラム

今、一部のうつわ好きの間で密かなブームになっている「金継ぎ(きんつぎ)」。 その成り立ちや歴史をひも解いてみた

何なんでしょうか、この発想。
壊れて直した方が価値が出る感覚。

壊れて直す事によって唯一無二のストーリーが茶器に入る。
壊れる事によって、生まれる割れ目のカタチが価値になる。
壊れるが「失う」じゃなくて、壊れるが「生まれる」って発想なんですよね。

こういうのを知ると本当に昔の日本人ってスゴイなと思います。

これから、商品の「修理」というサービスが増えてくると思います。
その時に「ただ単に使えるようにする」という修理をする事もあれば、
その故障・破損を活かした修理というものがあっても良い気がします。

後者はアップサイクルに近い修理サービスです。
もちろん、修理する前のものと、修理した後のもの自体は同じなので、リペアなのですが、価値を一定に保つ修理と、価値を上げつつ使えるようにする修理。

こんな観点で修理のサービスを設計しても面白いかもしれません。

投稿者プロフィール

菱木 信介
菱木 信介
外資系大手コンサルティングファームにて経営・IT・業務に関するコンサルティングを行い、生命保険会社にて経営企画部長を従事、Fintechベンチャー起業・経営を経て、「サステナビリティを1歩でも前進させたい」というパーパスを具現化すべくCircular Economy Thinking合同会社を起業。これまで培った経営コンサルティング経験、起業経験・経営経験を活かし、Circular Economy実践の為の活動を行っている。他にもCXコンサルティングやエグゼクティブコーチングも行う。