延床50平方メートルの平屋建ての家が48時間以内で建ったら・・・スゴイと思いませんか?
それがあるんです。セレンディクス株式会社が開発し、実際に提供しています。

(ちなみに1LDKで550万円だそうです。安いですね。)

どうやって作ったかというと、3Dプリンターで作られています。
ちなみに3Dプリンターで作られたモノは、一般的な方法で作った場合に比べて環境に優しいんです。

なぜかというと、モノを作ると一般的に「端材」という材料を加工して、余った部分が生まれます。
その余ったものは、本来提供出来た価値は生み出されず、低い価値の何かに使われるか、捨てられるかします。
低い価値でもいいので、何かに活用するのはいいのですが、そもそも端材のようなものは発生しない方が望ましいんです。
(洋服とか作る時をイメージしてください。布を型取り、余った布・・・が端材です。)

一方で、3Dプリンターは余計なモノが生まれません、3Dプリンターで作られるものは「必要な部分」だけ生み出させるので、「端材」というものが生まれない事になります。そういう資源・材料を無駄にしない、つまり無駄をReduceする手法として3Dプリンターが使うのが有効です。

さらに48時間もあれば作れてしまう家の為、そもそも建材を運ぶ際の輸送時や工機の稼働時のCO2排出量が大幅に削減される事になります。

セレンディクス社のミッションは「30年の住宅ローンを0にする」だそうです。

確かに家を購入するとほとんどの人が住宅ローンを組みます。
人生の1/3をかけないと返せないくらいの借金を背負います。
その借金がきっかけに、自由を失っていきます。
例えば、借金を返す為に本当はやりたくもない仕事をし続けないといけない事にもなり得ます。しかも30年。

人生の大半を費やす仕事を実質的に借金返済の為に働く・・・という事から解放するのはとても意義のあるビジネスだなと思います。

サーキュラーエコノミーでは、バージンマテリアルの使用量を如何に減らすかが大事な事の1つです。
それを実現する手法が3Dプリンターです。皆さんのビジネスでモノを生成する際に端材の出る量が多い場合は、3Dプリンターの活用はあり得るかもしれません。

投稿者プロフィール

菱木 信介
菱木 信介
外資系大手コンサルティングファームにて経営・IT・業務に関するコンサルティングを行い、生命保険会社にて経営企画部長を従事、Fintechベンチャー起業・経営を経て、「サステナビリティを1歩でも前進させたい」というパーパスを具現化すべくCircular Economy Thinking合同会社を起業。これまで培った経営コンサルティング経験、起業経験・経営経験を活かし、Circular Economy実践の為の活動を行っている。他にもCXコンサルティングやエグゼクティブコーチングも行う。