今回は「視点」の話です。
見方を変えると既に提供されているサービスに深みが出てくるかなと思います。
DFreeというサービスをご存じですか?
主に高齢者向けのサービスで、センサーを使って排泄・排尿を事前に通知するデバイスです。
高齢者の方々が自分で、尿意や便意が認識出来なくても、機械がそれを担ってくれます。このデバイスが登場するまでは、この課題を解決するのは大人のおむつでした。
それを大人のおむつを使わずに対処できるようになる事を実現したのがDFreeです。本質的な価値は「大人の尊厳を守る事」です。
少し視点を変えてみる
少し視点を変えて、「環境問題」とか「資源問題」とか「ゴミ問題」とかで考えてみたいと思います。
このデバイスが無いと多くの大人のおむつを使う事になります。
モノの特性上、使い捨てにしなければならないので、ゴミになります。
「増える「大人用紙おむつ」ごみ 捨て方改革 官民で検討進む」の記事によると、年間88億枚生産されています。これは2年前のデータなので、もっと増えている可能性が高いです。
(皆さん、ご存じの通り、少子高齢化という言葉のと通り、高齢化が進んでいますので・・・)
やはりデータで見ても、2040年に向けて緩やかに増え続けます。
つまり、DFreeはこの大人のおむつのごみ問題を解決する役目もあるって事になります。DFreeだけで全てが解決する事は無いですが、それでも多くの人が使う事によって、大幅に削減できる可能性があります。
このように「問題が発生し、モノを使って解決する」という事象の手前で解決する事が出来れば、解決に使っていたモノを減らす事ができるので、環境問題にも、資源問題にも、ゴミ問題にも対応できる事になります。
(使い捨てマスクも、マスクを使う手前で「全員がウィルスに負けない健康な体になっている」状態を作れれば、存在すらなくなる可能性があります)
こんな視点でサービスを見てみると、新しいビジネスアイデアが生まれたり、サービスを受けている時の価値の受け止め方も変わってきますね^^
投稿者プロフィール
- 外資系大手コンサルティングファームにて経営・IT・業務に関するコンサルティングを行い、生命保険会社にて経営企画部長を従事、Fintechベンチャー起業・経営を経て、「サステナビリティを1歩でも前進させたい」というパーパスを具現化すべくCircular Economy Thinking合同会社を起業。これまで培った経営コンサルティング経験、起業経験・経営経験を活かし、Circular Economy実践の為の活動を行っている。他にもCXコンサルティングやエグゼクティブコーチングも行う。
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