靴下、手袋とかのペアものって、片方が無くなると困りますよね。
靴下がなぜ片方が無くなるのか・・・の関数を心理学者と統計学者が導き出したそうです。
確かに靴下は、他のペアものと違って「洗濯」というプロセスが入り、さらに他の洗濯物の数や、洗濯回数によって、分離する確率が高まるし、さらに洗濯機からの移動時に、他の洗濯物と違って、小さいので落としやすいってのもあります。
まぁこの関数の確からしさは置いておいて、確かに「靴下が泣き別れて、さらに片方がどこかいく」というのは確かに高い確率で発生しそうです。
さて、ここで発生するのが「残った片割れの靴下の取り扱い」です。
例えば、もし購入後1回しか使っていない靴下の片方を無くしたとしましょう。
その残った靴下。これってどうするんだ?って話です。
基本的には「片方じゃ使えないから、新しいのを1足買う」ってなるんでしょう。
そんな常識の中で「ecuvo, 」というブランドに出会いました。
このサイトを除くと「片足販売」とあります。
その名の通り、1足で買うのではなくて、その半分(?)の片足だけ買うというものです。
なんか灯台下暗しというか、固定観念を覆されたというか。
確かになんで「1足」っていう単位で提供されているのだろうか・・・と思います。
その「モノ」自体が何をもって「完全」なのかって話なのだと思います。
両足で完全なのか、片方で完全なのか。
モノの価値としては、片方(単体)だけでも完全です。
でも利用の価値としては、両足(セット)で完全です。
という事はモノとしては単体で売って、使う時にセットにすればよいわけです。本来は左右が同じである必要もなく、左足と右足の色が違うとしてもそれはファッションとして成立します。
何かこういう「これで完全である」という固定観念が他に沢山ある気がします。
完全の一部を「部品」とみなすと、その部品が無くなる(欠落する)と「不完全(使えないもの)」と見なしてしまい、「ゴミ」と扱っている気もします。
部品ではなく、それは完全なモノの一つと考え、利用の価値として最大化する為に、そのモノを組み合わせると考えれば、どこにもゴミにならなくなります。
同じようなモノなのに、視点をシフトするだけで、こうも変わるのか、そして、その思い込みを壊した提供をしている会社があるのか・・・と思うと、思い込みを壊すだけでいろいろ広がるな・・・と思います。
投稿者プロフィール
- 外資系大手コンサルティングファームにて経営・IT・業務に関するコンサルティングを行い、生命保険会社にて経営企画部長を従事、Fintechベンチャー起業・経営を経て、「サステナビリティを1歩でも前進させたい」というパーパスを具現化すべくCircular Economy Thinking合同会社を起業。これまで培った経営コンサルティング経験、起業経験・経営経験を活かし、Circular Economy実践の為の活動を行っている。他にもCXコンサルティングやエグゼクティブコーチングも行う。
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