着物って日本人・日本の家庭にとって特殊なものですよね。
祖母・母親から譲られたり、成人式に合わせてあつらえてもらったり。

着物は、特に他のものよりストーリーが詰まっている気がします。
そんな着物は、なかなか第三者に譲ったり、処分したり出来ない気もします。
着て愉しむという機能的なものより、所有する事による繋がりのようなものに価値を感じている気がします。

そんな着物も滅多に着る機会もなく、自宅で保管し続ける事になります。
とはいえ着物は一定のスペースをとるし、虫干しとかして手入れをする必要があります。
これらって結構な負担になりますよね。

その負担を軽減してくれるサービスが大分にあります。
それが、クラフトマンシップが提供するKIMONO CLOSETです。サブスクで着物を預かってくれます。

KIMONO CLOSETは3つのペインを解消してくれます。

・保管するスペースがない
・メンテナンスするのが面倒
・(着る機会がないので)着物が活かされない

です。つまり

・着物を送って預かってもらえます(保管)
・年に3回の虫干しを行います(メンテナンス)
・着物を着る人に貸し出しができます(第三者へ貸し出し)

という価値を提供します。

着物を預かって手入れをするという事もさることながら、
使われない着物を活かす為の機会を提供するというのが秀逸だと思います。

お客様の何かを預かるという事は、物理的に手元にそのモノがあるわけで、
そのモノをさらに貸し出す事によって、お客様がさらにハッピーになるという構造は他にも活用できそうです。

2つのビジネスモデルが共存する面白い事例かなと思います。

投稿者プロフィール

菱木 信介
菱木 信介
外資系大手コンサルティングファームにて経営・IT・業務に関するコンサルティングを行い、生命保険会社にて経営企画部長を従事、Fintechベンチャー起業・経営を経て、「サステナビリティを1歩でも前進させたい」というパーパスを具現化すべくCircular Economy Thinking合同会社を起業。これまで培った経営コンサルティング経験、起業経験・経営経験を活かし、Circular Economy実践の為の活動を行っている。他にもCXコンサルティングやエグゼクティブコーチングも行う。